下書きに残してた記事に手を加えどんどんアップしてます。この日から1週間経っちゃった!
すっごい詳細に書いててなかなか進まないけど、なんか忘れたくなくて
では。
えぇー、長崎へ。
熊本から渡れる島原半島、雲仙・普賢岳のある半島には、タネトという野菜の直売所があって、ずっと前から行きたいなぁとGoogleのピンを刺していた場所だった。逆にそれぐらいしか元々行きたい場所がなかった。でもさあちゃんに島原半島の小浜温泉いいよ、とりあえず渡って雲仙の地獄めぐりとかしたらいいんじゃないかなと言ってもらって。出港ギリギリで目が覚めて、係員の方も慌てさせながらチケットを急ぎ買い船に乗り込む。車中泊中怖くてトイレ行けんかったんよ。
約1時間ほどのフェリー・タイム。今日の太陽が昇ってきて店内にも光がさす。きのう食べた鶏刺しのニンニクがちょっと気持ち悪い。ミスドも近所にないからって行って食べちゃったんよなー。調子に乗って食べ過ぎた。体が重い。お腹も出てる。やだなー。
そして着いた、はじめての長崎。とりあえず温泉を探して、ホテル「南風楼」の日帰り温泉に行ったな。雑誌や漫画が壁一面、通路にも並んでいて、床に有名人の名言がひたすら並んでいるような、そんなデザイン。テンション高い。うっ。カフェスペースやキッズコーナーも充実、ときたらお風呂もこの旅で1番種類が多くて、さすがに装飾も少なくなって、サウナは3種類。しかもひとりじめ。特に海の見える露天風呂やサウナが良かったなー。街なかにあるのに、オープンエアで解放されてる面積がすごく広くて。ゆーっくり気の向くままに色々入って、好きな塩サウナも。ワイドショーで氣志團が歌ってた。もうこれ懐メロなんよなー。脱衣所でお掃除のおばちゃんと少し話す。「四国から来た」は強いカードだ。「道後温泉に行ったけど、松山市内の移動が結構大変よね」とおばちゃん。そだねー。そこからホテルのコワーキングスペースで数時間仕事をし、半島西側のタネト方面へ向かった。
雲仙・普賢岳は、私が小学生の時に噴火して、土石流が東側の島原市にたくさん流れ、家々が埋まってしまったところをが印象に残っている。本当はその資料館や埋まったままの家の展示なども見たかったけど、山道を景色を楽しみながら行くコースにした。離合(すれ違い)できんやろっていう四国の林道みたいな道もありおもろかった。
峠を下ると大きな道路沿いに目指していたタネトがあった。ちょっと意外な場所、アクセスが良すぎて。タネトは素晴らしい場所だった。野菜のみずみずしいまま、なんだか敬意や愛を持って並べられているようで。スタッフの方の佇まいや、がこまめに霧吹きで野菜に水をかけていた様子もすてきだった。野菜の他にも器や生活雑貨、古本なども選ばれたものが置いてあって、「こんなお店地元にも欲しいなぁ」と瞬間的に思わせてくれる。「ないから作ろうかな」そんな気にもさせてくれる場所だった。
欲しいなぁと探していた大きめのお椀があったので、本当は処分されてしまうはずだった器を並べたコーナー「未完成の器展」から3つ手にとり購入した。妥協して変なもん買わないようにしよ…とずっと待ってたからよかった!
レジでさっきのスタッフの方に自己紹介をして、YONをお見せする。すると、「四国好きなんですよね。わぁ、少しお話ししたいので待っててもらえますか?」と言ってくれた。この感じすごい好き。スタッフが、ちゃんと、人なのです。
能登半島地震のチャリティにもなる、在来種野菜のおでんをいただきながら店内でゆっくりさせてもらう。自分を表す名刺のようなものがあると、すぐに伝わってちょっと相手と近くなれる。ただし相手が興味のあるものに限るだな。とってもおいしいおでんをいただきながら、店内にあった、タネトの載ったペーパースカイとブルータスをペラペラ、少し勉強。岩崎さんという農家さんの素晴らしい野菜に惹かれて、創業者・興津さんが東京から雲仙市へ移住。しばらく地域となじむ準備の時間があり、2019年にタネトをつくり、そこがハブとなってたくさんの料理人などの移住者が増えている、ようなことが書いてあった。
Discover Japanの記事が良かったので置いておきます。
オーガニック直売所《タネト》 長崎県雲仙の農家と消費者をつなぐ場所
特に種についても興味があったので、自分のまちにも必要だなぁと思った。誰もやらないんだったら私やろうかな。 いやいやあいちゃん、そんなことまでほんとにやるの?どうすんの? まだやらないよ、そんな思いでYONも始めたとこなんだから。わたしより当事者意識のある方誰かいませんか、とりあえず書いておく。
そんなこんなでブルータスを見ていると、先程のスタッフのじゅんこさんが今日のお宿は決まってる?蒸気屋さんがオススメだよと言ってくれて、「そろそろ1泊ぐらい布団でまた寝たいなぁ、雲仙でゆっくりしてみたいしなー」という気持ちにもなっていたので、金曜日、蒸気屋さんにダメ元で電話すると、空いていたので泊まることにした。素泊まりで6000円。食事がないのはこことかから買った野菜を温泉の蒸気の上で蒸して食べるためみたい。何それめっちゃ楽しそうやん。車中泊だとたくさんの野菜は手に余るなと残念に思ってたからそれもうれしい!岩崎さんの野菜が食べれる。
2日後はここで日曜市というイベントがあるらしく、そのために東京から来た関係者っぽい人たちや、元インターンの男の子などスタッフたちが向かいの席でわいわいと会話してた。まざりあう場、瞬間やった。
蒸して食べる用の野菜を買い直して、小浜町にある蒸気家さんへ。
じゅんこさん、最後に「夕日が綺麗だからぜひ見て」と送り出してくれて、チェックインしてすぐ宿の向かいの防波堤で夕日を見ることにした。大阪のグルメな友人にお勧めしてもらい行ったアール・サンクファミーユさんのアイスを携えて。一人で見るの、もったいないくらい美しい。この日も暖かくて、長袖にダウンでアイスを食べ、40分くらい防波堤に座っていても全く寒くなく長居できて、なに、この幸せな時間。まちのひとが、女の子が、車で立ち寄ってシャッターを押す。釣り人のおじさんも夕日を見てる。雲が時折太陽を隠す。マジックアワーが訪れる。10分だけ瞑想する。世界がちょっと進んでいた。
災害が起きて、こんなのんきなことしてていいんだろうか、どこか申し訳ない気持ちになるが、こうやって九州を存分体験して発見することも誰かのためになるし、私は私が今できることを罪悪感なく、楽しんでやろうってことに至った。
ちょっと左を見ると温泉からの煙がいくつももうもうと、わきたっている。すばらしい農業、きもちいい人のコミュニティ、美しい日常に温泉。久しぶりに住みたい位好きな場所になりそう。
部屋に戻って、改めてその宿の素晴らしさ、宿らしさ、特に窓際の小さなテーブルに感動。
誰かと来てたら浴衣着てここでおしゃべりしたかったな
歩いて15分位のコインランドリーで洗濯をし、戻ってきたらさっきの東京のチームとタネトのインターン生が食事をしてて、一緒にどうっすかって誘ってもらって仲良くなった。私も野菜を蒸してシェア。めっちゃ味濃い。すっごい。岩崎さんのルッコラ。
お芋も蒸してお塩しただけでご馳走。テーブルには、シェフが2人もいるのでおいしいものばかり。お魚も鮮魚店のもの。特に最後の、温泉のお湯で炊いた鯛めし。
彼らは翌日仕込みをし、日曜市に備えるそう。昨夜遅くまでそれぞれワンオペで営業し、ほぼ寝ずに今日移動やって。一人はかったい床の上でしばらく寝てた。新宿と幡ヶ谷、東京の真ん中でお店続けるってマジですごい。うちら3人、同い年やった。一気に距離が縮む。面白いよね同級生の親近感。がんばってんな。
蒸気家さんに、野菜を美味しく食べるための調理器具や調味料、スパイスなどが完備されているのもすごかった。すごくわかりやすくて、客が自由に使い、かんたんに元に戻せる。土地の恵みを味わえる。
とにかくその地域固有の環境や条件、素材、人を生かして、新しいものをかけ合わせ、無理なく、地元の人も観光客も喜べるものや場を作っているのがいいなぁと感じたし、それは、各地の地域づくりにすごく大事なこと、相似形やと、再確認。ないものを、よそのまねをして取り入れたり、ルーツも根拠もないのに無理に新しくつくるんじゃなくて、あくまでそこにあるもので。
人もそうだと思う。じぶんと環境を掛け合わせる。環境というのは、土地だったり人間関係だったり、所属する組織(会社)ともいうかな。環境は、選べる、変えられる。素直にその人らしさが活かせる環境って必ずあると思うから、わたしも、自分が変化して成長していくのがわかるから、それに合わせて環境も変えていきたい。なんかすごく変わった気がするし、もっと変わっていい、変わった自分に会いたい。