薩摩半島の南開聞岳に登る。自然と夜明けごろ目が覚めて、「開聞で買いもん」ととなえながら、近くのコンビニ経て登山口へ。天気は予報通り快晴のようで、真っ赤な太陽が昇っている。
登山口には結構な台数の車が集まってて、中には車中泊したものもあったよう。
午前やらなきゃいけない仕事やさあちゃんとの約束が午後にあったので、さくっと登って降りることに。標高は1000メートルない。雪もない。気温や風を調べ、装備を身軽にして歩き始める。
火山灰の砂ザクザクと、時に石ゴロゴロ。山頂付近の大きな岩によじ登る。車移動とULの恩恵で超身軽なので、何組も抜かせてもらいながら軽快に上がっていく。景色が開けるのは大体7合目以降くらい。ぱあっと一面の海がきらめくのを見た時は、「わー!!」と声が出た。太陽を浴び鱗のように波が輝いている。北側から南の海を見るから(広島岡山高知から、海を南向いて見る感じ)、ほんっとうにギランギランしていて、瀬戸内と違う感じに私はドキドキする。いつも。
1時間半くらいで着く山頂で、ハイカーとシャッターを押し合う。京都と奈良の関西組がいて少し盛り上がる。私的に関西人はだいたいどこにいても場を明るくしてくれる。12時間かけて帰るって言ってた京都のファミリー、元気で帰れたかな。
山頂ではエナジーバーを1本だけ食べて、ハイパーライトマウンテンギアのバックパックをおそらく家族全員で背負った団体さんと連れ違う。早いねと驚かれたけど、私は皆さんのギア事情がすごく気になります。笑
下山。いい汗かいた。とうとう滞在3日めとなった指宿市を出発。温泉は隣の頴娃(えい)町の町営の温泉に行った。そこで仕事を済ませ、温泉に入る。施設が老朽化してオープン後数時間たたないとお湯がたまらないと伝える貼り紙がしてあった。施設はゲームセンターや文化施設なども入った町民の憩いの場だけど、少子化や人口減少で施設の維持管理が難しいんやな。温泉の作りは、バブル期に作られたっぽいとても豪華なものだったけど、全体的に少し古びた感じ。味があって私は好きだったけど、こういう場所が、町村レベルの人口のまちにもずっと残るといいなぁと思った。やっぱりこんな温泉みたいな憩いの場所は大事だよ〜。
ここからは車で2時間ほどの薩摩川内(せんだい)市へ、約8年ぶりにさあちゃんに会いに行く。途中までは、山の道。晴れた高速道路を走るのはとっても爽快だった。羊文学の新しいアルバムを「歌詞ON」にして歌いながら走る。ひとつのメロディラインや歌詞が呼び水となって、「気になる」と歌詞をオンにして、その歌の世界観へ入っていく。「Honestly」「つづく」がささる。
薩摩川内市はさあちゃんのまち、原発のあるまち。それくらいしか知らなかったけど、商店街がちゃんと商店街してて(シャッター街じゃなく)めっちゃ街だった。Googleのナビ通りに市内を経由し、指定の眺めのいい寺田山公園で集合。駐車場に車を停めると、先についていたさあちゃんがガラス越しにぬっと立っててめちゃくちゃびっくりして爆笑してしまった。あー、この感じこの感じ! と「私たちの感じ」を思い出す。
病み上がりなのにありがとー。調子どんなんー。てか、いつぶりかまじわからんけど久しぶりーと交わし、すぐ専門学校時代のノリに戻り、公園の中へ。すでにうるさい。たまにラインを応酬する仲で、思ったより久しぶりな感じはなかったけどやっぱり会うと、身のこなしや服の質感、間の取り方、いろんなことが何千倍にもなってつたわる。いいね。
コロナの話やこの旅のこと、お世話になったおばちゃんのこと、YouTubeやpodcastのことも、やってるさあちゃんからいろいろ教えてもらった。今年はYouTubeをやりたいなぁ。「あいちゃん絶対やったほうがいいよ。伝えることがいっぱいあるじゃん」とばあちゃんもすすめてくれた。夕暮れ近づき、少し寒くなってきたので解散。「わーなんかすごい寂しいね。しょんぼりしちゃう」とさんちゃんは頭をがっくりさせ、私が笑うと「大げさなのかなぁ」とながら言うのがかわいかった。
解散してから、「絶対に食べたほうがいいよ」(さあちゃんの押しは強め)と言われた鳥刺しを、近くのタイヨーってスーパーで買って食べた。ふぐみたいな意味を伴ったうまさ。
熊本市内に友達がお勧めしてくれた多国籍料理屋さんがあったけど、年始でまだやっていなかったので、長崎にもう行っちゃおうと熊本港へ向かうことにした。
主に下道を通って行ったけど、別れの寂しさや周りの薄暗さもあって、さあちゃんのpodcastを聴きながらだったけど少し寂しい気分。
結構熊本港までの道のりは長くて途中で水俣の道の駅に立ち寄った。めちゃでかくて今時感ある道の駅。港までの長い一本道をひたすら走って、港近くの駐車場で一眠りすることに。近く、まさかの走り屋がいて、キューーーーーッ!とかブォオン!とかなかなかうるさかったけど、「おもしろいなぁー」と思っている間に熟睡。